【労務相談室】検便陽性時の給与について

ここでは、実際にご相談があった労務相談を簡単に皆さんに共有したいと思います。

<検便陽性時の給与について>

【結論】
「無給」で問題ありません。

【理由】
休業手当(6割補償)をすべきという意見もありますが、下記の理由により「無給」と判断しております。

①サルモネラ菌のなかでも感染症法の第三類感染症にあたるチフス菌パラチフス菌でないことを前提として考えます。
直接的に労務提供できないと判断すべき、法令通達ガイドラインなどはないようですが、食品安全衛生法からすると、調理業務は陰性になるまで従事させるべきではなく、調理業務には従事させられません。
調理業務に従事できないことは、園の責任ではないことになります。

②他業務に従事させる義務があるのかですが、調理師として採用していることや人員、企業規模、経験などから個別に判断されるため、なんとも言い難いところです。
ただ、調理師として採用している以上、他の業務をさせずに休業(出勤停止)とし、無給とされていることが多いかと思います。

③じゃあ何も補償がないのかという、そういうわけではありません。
休業が長期に渡り、医師の労務不能証明が貰えるのであれば、傷病手当金の対象となる可能性もあります。(健康保険より約6割の補償・休業4日目以降)