「辞めさせたいわけじゃないけど…」退職を伝える前に考えたい3つのこと

今回は、保育園や幼稚園の職員に「退職」を伝えるときの注意点についてお話します。

  • 「このまま働き続けてもらうのは正直むずかしい…」

  • 「でも、“辞めてほしい”なんて言ってはいけないし…」

そんな葛藤を感じた経験、園長先生なら一度はあるかもしれません。
退職の話し合いはとても繊細な時間です。だからこそ、事前の備えが大切になります。


📘 そもそも「退職勧奨」とは?

退職勧奨とは、園から職員に「退職を検討してもらえないか」とお願いすることです。
これは解雇とは違い、あくまで合意のうえで進める対話が前提になります。

ただし――
保育園は人間関係が密な職場です。伝え方や対応が不適切だと、信頼関係に傷がつき、トラブルになるリスクもあるのです。


⚠️ 保育園でよくあるトラブル例

  • 「辞めてほしい」と圧力をかけられたと受け取られてしまった

  • 他の職員に話が漏れ、ハラスメントだと感じられた

  • 面談記録がなく、後から「無理やり辞めさせられた」と主張された

たった一言の伝え方が、労働トラブルや職場不安に発展することもあります


🔍 園が抱える主なリスクとは?

■ 「実質的な強制退職」とみなされる

形式的には合意でも、実際には園主導で話が進んだ場合、不当な退職とされることも。

■ パワハラと受け取られる可能性

退職面談の内容や態度によっては、「精神的な圧力をかけられた」と訴えられるケースも。

■ 職員の信頼が揺らぐ

退職面談の印象が悪いと、他の職員に「次は自分かも」と不安が広がり、離職やモチベーション低下を招く可能性があります。


✅ トラブルを防ぐためにできること

退職勧奨は慎重な対応が必要です。
特に次のような姿勢を持つことで、職員と前向きな話し合いがしやすくなります。

🧭 園としての考えをまず整理する

  • 本当に退職という選択しかないのか?

  • 他の選択肢(配置転換・支援)はないか?

  • 園として、どうしたいのか?

園の方針や目的を明確にしたうえで、面談に臨むことが大切です。

💬 伝え方への準備をしておく

  • 話の切り出し方、使う言葉

  • どう受け止め、どう応答するか

  • 感情的にならず、冷静に進めるための心構え

「何を話すか」だけでなく、「どう伝えるか」も丁寧に整理しておきましょう。

👥 一人で抱え込まず、記録と同席者を

  • 面談は可能であれば、主任や副園長にも同席してもらう

  • 会話の記録は簡易的でもよいので残しておく

これは園を守るためだけでなく、職員に安心して話してもらうためにも有効です。


🌿「退職をどう伝えるか」に悩んだら

「このままではお互いにしんどいけど、本当に辞めてもらうべきかどうかも悩んでいて…」

そんな迷いを感じたときは、“本当に退職が最善なのか?”“他にできることはないのか?”を含めて、一緒に整理してみませんか。園としても、職員との関係を丁寧に見直す機会になるかもしれません。

青木労務管理事務所では、園長先生と一緒に以下のようなご支援を行っています:

  • 園としてのスタンスや方向性の明確化

  • 話し合いに入る前の心構えの整理

  • 面談準備のアドバイス(※個別対応)

「退職させる方法」ではなく、お互いが納得して次に進めるかどうかを見直す時間として、丁寧な対話をサポートしています。


🎈 まとめ:退職面談は「信頼を守る対話の場」

退職に関する話し合いは、決して「白黒をつける場」ではありません。

むしろ、
🟢 お互いの想いを丁寧に伝え合い
🟢 納得感を大切にしながら前を向く

そんな「信頼を育む時間」にしていけたら理想的です。

園としての判断に迷いがある
誰にどう相談してよいか分からない

――そんな時は、どうぞお気軽にご相談ください。