園長先生から、「もっと職場の風通しを良くしたい」「コミュニケーションを活発にしたい」っていう声をよく聞きます。そんな時、私はいつも「場を作ることが大事ですよ」とお伝えしています。
今回は、その「場作り」の重要性と具体的な方法についてお話しします。
<場作りの重要性>
まず、日常業務の中で意見交換を促進するためには、意図的に「場」を設けることが重要です。多くの園では、朝礼や定例会議が設けられていますが、これらは主に業務連絡の場であり、職員同士の意見交換や深いコミュニケーションを促進するには不十分です。
Q: どうして「場作り」が大事なんですか?
A: ただの業務連絡ではなく、職員が自由に意見を言い合える場を作ることで、コミュニケーションが活発になり、職場の雰囲気も良くなります。みんなが意見を言いやすい環境を作ることで、若手職員もベテラン職員もお互いに学び合い、成長することができるんです。
Q: 具体的にはどうすればいいんですか?
A: ここでは、私が提案するいくつかの具体的な方法をご紹介します。
ワークショップの実施について
①グループディスカッション: 小グループに分かれて、日常業務での課題や改善点について自由に話し合います。
②ブレインストーミング: 具体的な問題解決に向けたアイデアを出し合い、創造的な解決策を見つけます。
そして、「ファシリテーション」を導入すると、さらに効果的です。
目的としては、若手職員が声を上げやすく、ベテラン職員の意見を尊重しつつ、全員の意見を公平に引き出すための場作りを行います。
特に、第三者ファシリテーターが進行する定期的なミーティングがオススメです。
Q: 実際の導入例はありますか?
A: 例えば、ある保育園では2ヶ月に一度、リーダークラスの先生が参加するコミュニケーションワークショップを開催しています。このワークショップでは、全員がリラックスして話せる環境を整え、自由に意見を交換する場を作っています。
実際に、私もファシリテーターとして関わったのですが、初めは意見を言うことに抵抗があった若手職員も、徐々にリラックスし、自分の意見を積極的に発表するようになりました。その結果、保育の質も向上し、保護者からの満足度も上がったという声をいただきました。
Q: 実際にファシリテーションを体験した職員の声は?
A: ある参加した先生からは「今まで話しにくかったことも、ファシリテーター(青木)がいることで安心して話せました」という声をいただきました。また、「他の職員の意見を聞くことで、新しい視点を気付いたり、同じことを考えていたんだという安心感が得ることができた」という意見もありました。
Q: その他に園長として行うことはありますか?
A: 面談を行い、日頃の行動をきちんとフィードバックして「承認」することが大事です。
進退に関する面談は行っている園さんは多いですが、そこでフィードバックや承認を行うことは少ないように感じます。
<まとめ>
職場のコミュニケーション改善は、保育の質を向上させるためにも非常に重要です。
「場作り」と「ファシリテーション」を取り入れることで、職員間の信頼関係が強化され、より協力的で働きやすい職場環境が実現します。
職員定着には人事評価制度などの制度作りも大事ですが、その前に「相互理解ができる場作り」を意図的に作り出す方が有効です。