【活動報告】離職しない園は「空気」が違う ― 相互理解と長所伸展から始まる園づくり ―

こんにちは。
福岡で保育園専門の労務サポートをしている社会保険労務士の青木です。

1年にわたりお届けしてきた「ぜんほきょう」の連載も、今回3月号で最終回となりました。

離職防止、ハラスメント対応、自然災害への備えなど、現場で起こりうる様々なテーマを取り上げてきましたが、私が一番お伝えしたかったことは、とてもシンプルです。

それは、

「相互理解」こそが、すべての土台になる

ということです。


■ 仕組みは「人を大切にするため」にある

これまでの連載では、

・1on1面談
・マニュアル化
・新人育成の仕組みづくり

など、さまざまな取り組みをご紹介してきました。

これらは単に効率化のためのものではありません。

むしろ、

相手を理解するための時間をつくる仕組み

だと私は考えています。

たとえば、

「困ったら相談してね」

と声をかけることは大切です。
しかし、それだけではなかなか相談は生まれません。

だからこそ、

  • 定期的な面談の時間を設ける

  • 教えるステップを見える化する

といった「仕組み」を整えることで、安心して対話できる環境が生まれます。

こうした積み重ねが、園長先生と職員、そして職員同士の相互理解につながっていきます。


■ 「長所伸展」という考え方

私が理想とする職場は、欠点を探して「空気を読む」ことに疲れてしまう職場ではありません。

むしろ、

一人ひとりの長所に目を向け、それを伸ばしていく職場

です。

これを私は「長所伸展」と呼んでいます。

もちろん、課題に向き合うことも大切です。
しかし、人は自分の強みが認められたときに、いちばん力を発揮します。

「うちは仲が良いから大丈夫」

という言葉の裏で、本音が言いづらくなっていないでしょうか。

理念という共通の軸を持ちながら、お互いの強みを認め合い、伸ばしていく。
そんな文化が育つと、園の空気は少しずつ変わっていきます。


■ 園長先生の姿勢が、安心感を生む

保育現場では、保護者対応やさまざまなトラブルが起こることがあります。

そのとき、職員が最もつらく感じるのは、問題そのものよりも

「一人で抱えている」

と感じてしまうことです。

だからこそ、園長先生の

「あなたの味方だよ。一緒に考えよう」

という姿勢が、とても大きな意味を持ちます。

園長先生が職員の味方になり、
職員が子どもたちの味方になる。

そんな関係が生まれたとき、園全体の安心感は大きく高まります。


■ 保育の仕事が、もっと誇れる仕事になるために

私が大切にしているのは、法律の知識をお伝えすることだけではありません。

この記事を読んだ園長先生が、明日、

「○○先生、今日のあの対応よかったね」

と、職員の長所に目を向けて声をかける。

そんな小さな一歩が、職場の空気を少しずつ変えていくと感じています。

保育に関わるすべての人が、お互いを尊重し、強みを伸ばし合える職場。
そんな環境が広がっていけば、きっと

「保育士がなりたい職業No.1」

と言われる未来にも近づいていくはずです。


■ 最後に

連載は今回で一区切りとなりますが、
保育現場の課題は日々変化しています。

これからも園長先生の隣で、一緒に考えながら、
安心して働ける園づくりのお手伝いができれば嬉しく思います。

1年間お読みいただき、本当にありがとうございました。


もし園内のことで

「少し気になるな」

と感じることがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。
状況を整理しながら、一緒に最適な一歩を考えていきます。

保育園労務サポート福岡
代表 社会保険労務士
青木 亮太

  • 福岡県唯一の保育園専門の社会保険労務士事務所の代表。
  • 保育園・幼稚園・認定こども園を中心に、労務相談、就業規則の整備、行政監査対応、採用・定着支援に携わる。
  • 大分県・長崎県などの公的機関をはじめ、精華女子短期大学、福岡地方保育協会、福岡市保育協会などで、保育現場の労務管理やハラスメントに関するセミナーに登壇。
  • 全国保育協議会の会報誌(ぜんほきょう)で2026年から連載を受け持つ。
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