近年に限った話ではありませんが、保育現場ではメンタル不調による休職のご相談をいただくことがあります。
園長先生からも、
「診断書が出ました」
「休職に入ることになりました」
「何から対応したらいいでしょうか」
というご相談をいただくことがあります。
休職となると、
- 診断書の確認
- 休職手続き
- 傷病手当金の手続き
など、やるべきことがたくさんあります。
もちろん、これらは大切です。
しかし、私がそれ以上に大切だと感じていることがあります。
それは、
「本人との関係性を切らさないこと」
です。
休職者対応で意外と多い2つのケース
休職が決まると、園としてはどう接してよいか分からなくなることがあります。
その結果、
ケース① 気を遣いすぎて連絡をしなくなる
「ゆっくり休んでほしいから」
という配慮のつもりで、数か月間まったく連絡を取らなくなるケースがあります。
もちろん療養に専念していただくことは大切です。
しかし、本人からすると、
「自分は忘れられているのではないか」
「戻る場所はあるのだろうか」
という不安につながることもあります。
ケース② 逆に連絡をしすぎる
一方で、
「いつ頃戻れそうですか?」
「仕事は大丈夫ですか?」
「復職の目途は立ちましたか?」
と頻繁に連絡してしまうケースもあります。
これでは本人が十分に休めません。
休職中は、まず療養が最優先です。
大切なのは「戻る場所がある」と伝えること
私は園長先生に、
「休職中の連絡は、業務の話ではなく、安心感を届けるためのものだと考えてください」
とお伝えしています。
例えば、
「体調はいかがですか」
「まずはゆっくり休んでくださいね」
「園のことは心配しなくて大丈夫ですよ」
そんな一言だけでも十分です。
頻度も多くなくて構いません。
大切なのは、
『あなたが戻る場所はちゃんとありますよ』
というメッセージが伝わることです。
実は復職よりも難しいのは、その後
休職の相談を受けるたびに感じるのですが、
復職はゴールではありません。
むしろスタートです。
復職直後は、
- 体力が戻りきっていない
- 周囲への遠慮がある
- 「また迷惑をかけるかもしれない」という不安がある
など、さまざまな葛藤を抱えています。
だからこそ、
- 定期的な面談
- 業務量への配慮
- 周囲の理解
がとても大切になります。
ルールと関係性の両方が必要
休職・復職対応では、
- 就業規則
- 休職規程
- 診断書の取り扱い
といったルール整備も重要です。
しかし、それだけでは十分ではありません。
どれだけ立派な制度があっても、
「相談しづらい」
「迷惑をかけるのが怖い」
という状態では、うまく機能しません。
だからこそ、
ルールと関係性の両方が必要
なのだと思います。
まとめ
休職者が出たとき、園長先生が最初にやるべきこと。
それは手続きだけではありません。
まずは、
「安心して休んでください」
「戻る場所はありますよ」
というメッセージを届けることです。
休職は決して本人だけの問題ではありません。
安心して休めること。
そして安心して戻れること。
そんな職場づくりが、結果として職員の定着や働きやすさにつながっていくのではないでしょうか。
最近は、メンタルヘルス対応や復職支援に関するご相談も増えています。
もし園内で「どう対応したらよいだろう」と迷われることがありましたら、お気軽にご相談ください。
園の状況を整理しながら、一緒に考えていければと思います。


