休職中なのに旅行?それって大丈夫?
~療養専念義務を実務目線で整理します~
「休職しているのに、旅行に行っているみたいなんですが…」
職員の方から、このような声を聞くことはないでしょうか。
最近では、SNSや動画投稿サイトの影響もあり、
休職中の職員の行動が見えてしまうケースも増えています。
その結果、
- 「本当に休職が必要なのか?」
- 「不公平ではないか?」
といった不満につながることも少なくありません。
今回は、
👉 休職中の職員の行動と「療養専念義務」
について、実務的な視点で整理してみたいと思います。
療養専念義務とは?
まず前提として、
休職中の職員には「療養に専念する」という考え方があります。
ただしここが少し難しいところで、
👉 法律上、明確な義務として一律に定められているわけではありません。
裁判例でも、
「療養の趣旨に反する行動については、就業規則に基づく対応が問題となる可能性がある」
とされています。
では、旅行や趣味はNGなのか?
ここが一番気になるポイントかと思います。
結論から言うと、
👉 一律にNGとは言えません。
というのも、
うつ病や不安障害といったメンタル不調の場合、
外出や趣味活動が回復にプラスになることもあるためです。
実際の裁判例でも、
- 外出
- 飲酒
- 旅行
といった行動があったとしても、直ちに問題とはされていません。
ただし、注意したいポイント
とはいえ、「何でもOK」というわけではありません。
大切なのは、
👉 その行動が療養に資するかどうか
この一点です。
実務上の対応(ここが重要)
園としては、次のように整理していくと現実的です。
① 主治医・産業医への確認
👉 その行動が療養に適切かどうかを確認する
もし療養に適さないと判断される場合は、行動の見直しを促すことが可能です。
② SNS投稿への対応
仮に行動自体は問題なかったとしても、
- SNSに投稿される
- 他の職員がそれを見る
ことで、職場内の不満や不信感につながるケースがあります。
この場合は、
👉 投稿の仕方について注意・指導することも検討できます。
③ 繰り返される場合
指導後も改善が見られない場合は、
👉 就業規則に基づく対応(懲戒)も検討が必要です。
そもそも大事なのは「事前のルール」
実務上、一番重要なのはここです。
👉 就業規則で明確にしておくこと
例えば、
「私傷病による休職中は、療養に専念しなければならない」
といった規定を設けておくことで、後の対応がブレにくくなります。


