新年度を迎え、職員体制を見直されている園も多いのではないでしょうか。
今回は、少し専門的ですが、保育現場にとって非常に重要なテーマをお伝えします。
👉 「60歳以上の職員の労災防止対策」についてです
■法律の根拠
2026年4月から、労働安全衛生法の改正により、
👉 高年齢労働者(60歳以上)の労働災害防止対策が「努力義務」
となりました。
これは、これまで示されていた
👉 「エイジフレンドリーガイドライン」
が、法律に基づく「指針」として位置づけられたものです。
■なぜ今、この対策が必要なのか
厚生労働省のデータでは、
- 60歳以上の労災は全体の約3割
- 特に「転倒」「骨折」「腰痛」が多い
という特徴があります。
保育園で考えると、
- 園庭や廊下での転倒
- 段差でのつまずき
- 抱っこや援助による腰痛
👉 日常業務そのものがリスクになっているのが実態です。
■特に多いのが「抱え上げによる腰痛」
👉保育現場の腰痛の多くは、抱っこなどの「抱え上げ動作」で発生しています。
特に、
- 急いでいるとき
- 一人で対応しているとき
に起きやすいのが特徴です。
■「努力義務」ですが、どう考えるか
👉 事故が起きた場合、安全配慮義務の観点で問われる可能性があります
そのため、
できる範囲で事前に整えておくことが重要です
■本来は「リスクアセスメント」ですが…
👉 保育園ではハードルが高いのが実情です
■まずはここからで十分です(現実的な進め方)
👉 「職員の声を聞くこと」から始める
- どの作業がきついか
- 危ないと感じた場面
- ヒヤリとした経験
これだけでも簡易的なリスクアセスメントになります
■保育園でできる具体的な対策
① 一人でやらない仕組み
- 応援を呼びやすい雰囲気
- 忙しくても助け合う文化
👉 これは働きやすい「職場づくり」の話しに繋がります
② 作業手順の見直し
- 無理のない姿勢に変更
- 動線をシンプルに
- スピードより安全優先
👉 作業手順書の見直しも有効です
③ 環境の改善(ここに統合)
- 段差の解消
- 滑りにくい床
- 手すりの設置
さらに、
- 無理に持ち上げなくても済む動線にする
- 補助台や環境を活用する
- 抱え上げる回数そのものを減らす
👉現場では抱え上げが必要な場面もありますが、「回数を減らす」だけでも負担は大きく変わります。
■大切なのは「個人任せにしないこと」
👉 「個人の頑張り」では防げません
- 無理をしない
- 助け合う
- 安全を優先する
👉 仕組みとして整えることが重要です
■まずはここから始めてみましょう
① 60歳以上の職員に話を聞く
② ヒヤリハットを1つ共有する
③ 作業を1つ見直す
👉 「1つだけ」でも大きな一歩です
■まとめ
👉 年齢に応じた働き方を考えることが大切です
- 環境を変える
- 働き方を変える
- 意識を変える
■最後に
👉「保育園における高齢職員の労災対策」は、今後ますます重要になると考えられます。
もし「どこから手をつけていいか分からない」という場合は、
園の状況に合わせて、無理のない進め方をご提案していますので、お気軽にご相談ください。


